Android 緊急通報番号データベース

Android には緊急通報番号データベースがあり、データベースのバージョン番号のほか、緊急通報番号、その緊急サービスのカテゴリ(警察、消防車、救急車など)、対応する国のリストが含まれています。このデータベースは、Android 内で緊急通報番号の識別と提供を行うソースの一つです。

Android 緊急通報番号データベース
図 1. Android 緊急通報番号データベース システム

AOSP ファイル

AOSP が提供する緊急通報番号データベース ファイルは packages/services/Telephony/ecc/output/eccdata にあります。データベースの内容は、packages/services/Telephony/ecc/input/eccdata.txt で読み取れます。

ダウンロード用データベース

Android 11 以上では、ダウンロード用の緊急通報番号データベースがサポートされており、OTA アップデートによって更新できます。これにより、デバイスはデータベースの最新版と最新情報にアクセスできます。

情報を更新

緊急通報番号データベースの情報を追加または更新するには、ネットワーク コンポーネントのバグを報告し、リクエストの詳細を提供してください。

リクエストが承認され、Android でデータベースが更新されると、デバイスにダウンロードできるようになります。Android は、AOSP で設定された緊急通報番号データベースに変更を公開することもあります。

実装

緊急通報番号データベースを実装する

緊急通報番号データベースを実装するには:

  1. 緊急通報番号データベースの形式(packages/services/Telephony/ecc/conversion_toolset_v1/proto/protobuf_ecc_data.proto)に沿ったテキスト ファイルを作成します。
  2. 変換ツール(packages/services/Telephony/ecc/README.md を参照)を使用して、そのテキスト ファイルを緊急通報番号データベース ファイルに変換します。

更新を有効にする

ダウンロード用緊急通報番号データベースに対する更新を有効にするには、OTA アップデート メカニズムを使用して、サーバーから利用可能な緊急通報番号データベースをダウンロードするようにデバイスをトリガーします。ダウンロード用緊急通報番号データベースを Android で読み書きするには、/data/misc/emergencynumberdb などのパーティションを使用します。

ダウンロード用緊急通報番号データベースを実装するには、以下のシステム API を使用します。

検証

ダウンロード用緊急通報番号データベースの実装をテストするには、getEmergencyNumberList の結果の一部としてダウンロード用データベースが返されることと、isEmergencyNumber が呼び出されたときに電話番号が緊急通報番号として識別されることを確認します。