Trade Federation はさまざまなユースケースに対応できる大規模なテスト インフラストラクチャであり、たいていの場合に必要となるのは、その機能の一部にすぎません。まず、TF ユーザーは、開発者、インテグレータ、テスト担当者という 3 つの主要な役割のいずれかを担うことが想定されています。特定の個人がこれら 3 つの役割のいずれか(またはすべて)を担うこともありますが、区別することで以降の説明が簡単になります。
開発者
開発者は、Java で記述された TF モジュールの作成に多くの時間を費やします。 構成を作成してテストを実行することもありますが、これは通常、モジュールが適切に呼び出され、期待どおりに機能していることを確認するためにのみ行います。
インテグレータ
インテグレータは、XML テスト構成またはコマンド ファイル(単純なシェルのような言語で記述)の作成に多くの時間を費やします。開発者が作成した TF モジュールを、特定のテスト要件と目標に必要な特定の構成と結び付けます。
テスト担当者
テスト担当者は、テストの実行に多くの時間を費やします。通常は、テスト結果が生成されていること、また生成されたテスト結果の関連性、再現性、正確さについて確認します。Tradefed のコマンドライン インターフェースの操作に多くの時間を費やし、結果が合理的であることも確認します。
Trade Federation を最大限に活用するには、3 つの役割がすべて揃っている必要があります。 開発者とインテグレータは、TF をビルドシステムやテスト結果リポジトリのような他のインフラストラクチャと相互運用します。インテグレータとテスト担当者は、TF で必要なテストを実際に実行し、必要なテスト結果を生成します。テスト担当者は、不合理な結果を特定し、開発者やインテグレータと連携してバグのある場所を見つけ、修正します。
次のステップ
3 つの役割に携わる方には、残りすべてのドキュメントに少なくとも目を通していただく必要があります。 マシンのセットアップでは、TF を(作成またはダウンロードすることで)実行できるようになります。 デバイスの操作では、物理デバイスを使用して、エミュレータを使用して、またはデバイスをまったく使用せずに、テストを実行する方法について説明します。テストのライフサイクルのページでは、開発者、インテグレータ、テスト担当者の役割がどのように連携するかについて理論的な観点から説明し、オプションの処理で具体的に実践する方法を示します。
最後に、エンドツーエンドの例で、サンプルテストの開発、統合、デプロイについて説明します。ここでは各役割の作業について取り上げ、ドキュメントでは直接カバーしていない複雑な作業を行う際のヒントを記載しています。
これらのガイドをお読みいただき、ご不明な点がありましたら、まずは Trade Federation のソースコードを参照してください。そのうえで、Android プラットフォームの Google グループにご自由に質問をお寄せください。メッセージの件名に「Trade Federation」(「tradefed」、または「TF」)と記載すると、的確な返答をもらいやすくなります。