省電力センサー
一部のセンサータイプは低消費電力として定義されます。省電力センサーは、ハードウェアで処理を行う際に低電力で機能する必要があります。つまり、SoC を実行しなくても機能する必要があります。低消費電力のセンサータイプは次のとおりです。
- 地磁気回転ベクトル
- 大きなモーション
- 歩数計
- 歩行検出
- 傾き検出
複合センサータイプの概要の表では、省電力センサーに低消費電力()アイコンが付いています。
主なメリットは電池使用量が少ないことであるため、高電力でこれらのセンサータイプを実装することはできません。省電力センサーは、毎日 24 時間有効になっているなど、極めて長時間使用されることが予想されます。電池の消耗が激しいため、高電力センサーとして省電力センサーを実装するよりも、省電力センサーをまったく実装しない方が得策です。
歩行検出のような複合低電力センサータイプは、ハードウェア内で処理を行う必要があります。
省電力センサーの電力要件を検証するには、特定の電源要件の CDD を参照し、CTS でのテストを想定してください。
電力測定のプロセス
電力は電池で測定されます。ミリワットの値の場合、電池の公称電圧が使用されます。つまり、電圧が 4 V の 1 mA の電流は、4 mW としてカウントされます。
電力は SoC がスリープ状態のときに測定され、SoC がスリープ状態にあるときの数秒間を対象とした平均値が使用されます。これはセンサーチップによって使用される電力の急増を考慮するためです。
ワンショット ウェイクアップ センサーでは、センサーがトリガーされていないとき(SoC がウェイクアップしていないとき)に電力が測定されます。同様に、他のセンサーでは、ハードウェア FIFO にセンサーデータが保存されているとき(SoC がウェイクアップしていないとき)に電力が測定されます。
電力は通常、センサーが有効になっていない状態との差分で測定されます。複数のセンサーが有効になっている場合、電力の差分は、有効になっている各センサーの電力の合計以下となるはずです。加速度計が 0.5 mA を消費し、歩数検出が 0.5 mA を消費する場合、両方を同時に有効にしたときの電力消費は、0.5+0.5=1 mA 未満になるはずです。