このオーディオ関連の用語集では、広く使用される一般的な用語および Android 固有の用語について説明します。用語の正規の定義については、センターの Android プラットフォーム用語集をご覧ください。
一般的な用語
慣習的な意味を持つ、一般的なオーディオ関連の用語です。
デジタル オーディオ
デジタル オーディオとは、デジタル形式でエンコードされたオーディオ信号による音声処理を指します。詳しくは、デジタル オーディオをご覧ください。
- AC-3
- ドルビーのオーディオ コーデック。詳しくは、ドルビー デジタルをご覧ください。
- 音響
- デバイス上のトランスデューサ(スピーカー、マイクなど)の物理的な配置が、人の耳に届く音質にどのように影響するかなどといった、音の機械的な特性。
- 減衰
- 信号レベルを下げるためにオーディオ信号に対して適用される 1.0 以下の乗法係数。比較対象として、「ゲイン」があります。
- オーディオマニア
- よい音の追求を趣味とする人々のこと。特に、よりよい音質を実現するためにかかる費用や設置する機器の規模、部屋の設計などを惜しまない愛好家を指します。詳しくは、オーディオマニアをご覧ください。
- AVB
- イーサネット経由のデジタル オーディオをリアルタイムで転送するための標準規格。詳しくは、音声ビデオ ブリッジングをご覧ください。
- サンプルあたりのビット数またはビット深度
- 1 つのサンプルあたりの情報のビット数。
- チャンネル
- オーディオ情報の単一のストリーム。通常は録音または再生の入出力の単位を指します。
- ダウンミックス
- ステレオからモノラルへ、または 5.1 チャンネルからステレオへといったように、チャンネルの数を減らす作業のこと。チャンネルのドロップ、チャンネルのミキシング、またはより高度な信号処理によって行います。減衰または制限を設定せずにダウンミックスを行うと、オーバーフローやクリッピングが発生する可能性があります。比較対象として、「アップミックス」があります。
- DSD
- ダイレクト ストリーム デジタルの略。パルス密度変調に基づく独自のオーディオ エンコーディング。パルス符号変調(PCM)は複数ビットの個別のオーディオ サンプルのシーケンスとして波形をエンコードしますが、DSD は非常に高いサンプルレートで(サンプリングの概念なしで)ビットのシーケンスとして波形をエンコードします。PCM と DSD は、どちらも独立したシーケンスによって複数のチャンネルを表します。従来のデジタル信号処理(DSP)アルゴリズムを DSD に適用することは困難であるため、DSD は処理の内部表現よりもコンテンツ配信に適しています。DSD は、Super Audio CD(SACD)および USB の DSM over PCM(DoP)に使用されます。詳しくは、ダイレクト ストリーム デジタルをご覧ください。
- ダッキング
- 別のストリームがアクティブになった際に、ストリームの音量を一時的に小さくすること。たとえば、音楽を再生している際に通知を受け取った場合などには、通知音の再生中に音楽がダッキングされます。比較対象として「ミュート」があります。
- FIFO
- 先入れ先出しの略。データの FIFO によるキューイングを実装するハードウェア モジュールまたはソフトウェアのデータ構造。オーディオ関連の場合、キューに格納されるデータは通常オーディオ フレームです。FIFO は、リングバッファで実装されます。
- フレーム
- ある時点での 1 つのチャンネルに対する 1 つのサンプルのセット。
- バッファあたりのフレーム数
- あるモジュールから次のモジュールに一度に渡されるフレームの数。オーディオ HAL インターフェースでは、バッファごとのフレームという概念が使用されます。
- ゲイン
- 信号レベルを上げるためにオーディオ信号に対して適用される 1.0 以上の乗法係数。比較対象として、「減衰」があります。
- HD オーディオ
- 高音質オーディオ。ハイ レゾリューション オーディオと同義ですが、Intel High Definition Audio とは異なります。
- ヘッドフォン
- 耳に装着する、マイクのないスピーカー。比較対象として、「ヘッドセット」があります。
- ヘッドセット
- マイク付きヘッドフォン。比較対象として、「ヘッドフォン」があります。
- Hz
- サンプルレートまたはフレームレートの単位。
- ハイ レゾリューション オーディオ
- CD(44.1 kHz のステレオ 16 ビット PCM)よりも大きなビット深度とサンプルレートを持つ、不可逆データ圧縮なしのオーディオ形式。HD オーディオと同等です。詳しくは、ハイ レゾリューション オーディオをご覧ください。
- インターリーブ
- チャンネル間でデータを代替するマルチチャンネル デジタル オーディオの表現。たとえば、インターリーブ形式で表現されたステレオ デジタル オーディオは、左チャンネル、右チャンネル、左チャンネル、右チャンネルなどになります。
- 遅延
- 信号がシステムを通過する際の時間の遅延。
- ロスレス
- エンコードおよびデコード全体でビット精度を維持するロスレスデータ圧縮アルゴリズムのことを指し、エンコードされたデータのデコード結果は元のデータと同等となります。ロスレス オーディオ コンテンツの配信形式の例としては、CD、WAV 内の PCM、FLAC があります。オーサリング プロセスにより、ビット深度またはサンプルレートがマスターのビット深度またはサンプルレートから減少する可能性があります。なお、マスターの解像度とビット精度を維持する配信フォーマットの使用は、ハイ レゾリューション オーディオの主要な要件です。
- 不可逆
- エンコーディング時とデコーディング時に、メディアの最も重要な特徴を維持しようとする不可逆圧縮アルゴリズム。エンコードされたデータのデコード結果は、元のデータと知覚的に類似していながらも同一にはなりません。不可逆音声圧縮アルゴリズムの例としては、MP3 や AAC があります。アナログ値は連続信号であり、デジタル値は離散信号であるため、ADC と DAC は振幅に関して損失が多い変換方法です。関連項目として、「透明性」もご覧ください。
- モノラル
- 単一のチャンネル。
- マルチチャンネル
- 「サラウンド音声」をご覧ください。厳密に言えば、ステレオも 2 つ以上のチャンネルであるため、マルチチャンネルと見なすことができます。ただし、混乱を招くためこのようには呼びません。
- ミュート
- 通常の音量調節を使わず、一時的に音量をゼロにします。比較対象として、ダッキングがあります。
- オーバーラン
- 一定の時間内に、提供されたデータが受け入れられなかったために聞こえるグリッチ。詳しくは、バッファ アンダーランをご覧ください。比較対象として、「アンダーラン」があります。
- パンニング
- ステレオまたはマルチチャンネル フィールド内の目的の位置に信号を送ります。
- PCM
- パルス符号変調。デジタル オーディオにおいて、最も一般的かつ低水準のエンコード。オーディオ信号は、サンプルレートと呼ばれる一定の間隔でサンプリングされ、ビット深度に応じて特定の範囲内の離散値に量子化されます。たとえば、16 ビット PCM の場合、サンプル値は -32768 から +32767 までの整数です。
- ランプ
- 音量やエフェクトの強さなど、特定のオーディオ パラメータのレベルを徐々に上げたり下げたりします。音量のランプは、一般的に音楽の一時停止および再開時に適用され、耳に聞こえる極端なトランジションを回避します。
- サンプル
- ある時点での単一チャンネルのオーディオ値を表す数値。
- サンプルレートまたはフレームレート
- 1 秒あたりのフレーム数。フレームレートと呼ぶほうがより正確ですが、一般にはフレームレートをサンプルレートと呼びます。
- ソニフィケーション
- タッチサウンドやキーボード サウンドなど、フィードバックまたはなんらかの情報を表すためにサウンドを使用すること。
- SPL
- 音圧レベル、音圧の相対的な測定単位。
- ステレオ
- 2 つのチャンネル。比較対象として、マルチチャンネルがあります。
- ステレオ ワイドニング
- より深く豊かなサウンドのステレオ信号を作成するためにステレオ信号に適用するオーディオ効果。エフェクトは、アップミックスの一種であるモノラル信号にも適用できます。
- サラウンド音声
- リスナーが、ステレオ サウンドの左右だけでなく前後などからも音の位置を認識できるようにするための技術。
- 外部音取り込み
- 不可逆データ圧縮の理想的な結果。不可逆のデータ変換を行っても、リスナーが知覚的に元のデータと変換後の音を区別できない場合、これは透過的であると言えます。詳しくは、透過性をご覧ください。
- アンダーラン
- 一定の時間内に必要なデータを提供できなかったために聞こえるグリッチ。詳しくは、バッファ アンダーランをご覧ください。比較対象として、「オーバーラン」があります。
- アップミキシング
- モノラルからステレオへ、またはステレオからサラウンド音声へといったように、チャンネルの数を増やす作業。複製、パンニング、またはより高度な信号処理によって行います。比較対象として、「ダウンミックス」があります。
- USAC
- 統合音声とオーディオ コーディングの略。低ビットレートのアプリケーション用のオーディオ コーデック。詳しくは、統合音声とオーディオ コーディングをご覧ください。
- バーチャライザー
- より多くのスピーカーをシミュレートしたり、音源の位置を錯覚させたりするなど、オーディオ チャンネルを空間化するためのオーディオ効果。
- 音量
- 音の大きさ、あるいはオーディオ信号の主観的な強さ。
デバイス間相互接続
デバイス間相互接続技術により、デバイス間で音声および動画コンポーネントを接続します。これは、外部コネクタで簡単に確認できます。HAL の実装者およびエンドユーザーは、この用語を知っておく必要があります。
- Bluetooth
- 短距離無線技術の一種です。オーディオ関連の Bluetooth プロファイルと Bluetooth プロトコルについて詳しくは、音楽用の A2DP、電話用の SCO、Audio/Video Remote Control Profile(AVRCP)をご覧ください。
- DisplayPort
- Video Electronics Standards Association(VESA)が定めるデジタル ディスプレイのインターフェース。
- ドングル
- 小さなガジェットのこと。特に別のデバイスに装着するタイプのものを指します。詳細はドングルをご覧ください。
- FireWire
- IEEE 1394 をご覧ください。
- HDMI
- 高精細度マルチメディア インターフェース。音声データと動画データを転送するためのインターフェースです。モバイル デバイスの場合、micro-HDMI(タイプ D)または MHL コネクタが使用されます。
- IEEE 1394
- オーディオなどのリアルタイムの低遅延アプリケーションに使用されるシリアルバスです。FireWire とも呼ばれます。詳細については、IEEE 1394 をご覧ください。
- Intel HDA
- Intel High Definition Audio(一般的なハイ レゾリューション オーディオまたは高音質オーディオと混同しないようにする必要があります)。前面パネルのコネクタの仕様。詳しくは、Intel High Definition Audio をご覧ください。
- インターフェース
- 特定の表現から別の表現に信号を変換するのがインターフェースです。代表的なインターフェースとして、USB オーディオ インターフェースや MIDI インターフェースがあります。
- ラインレベル
- 変換器間ではなく、オーディオ コンポーネント間を通過するアナログ オーディオ信号の強度のことです。詳しくはラインレベルをご覧ください。
- MHL
- モバイル ハイデフィニション リンク。主にマイクロ USB コネクタを介したモバイル音声/動画インターフェース。
- フォンコネクタ
- デバイスを有線ヘッドフォン、ヘッドセット、またはラインレベル アンプに接続するミニまたはサブミニ コンポーネント。
- SlimPort
- micro-USB から HDMI へのアダプター。
- S/PDIF
- Sony/Philips デジタル インターフェース フォーマット。非圧縮 PCM と IEC 61937 の相互接続。詳しくは、S/PDIF をご覧ください。S/PDIF は、AES3 の民間派生規格です。
- Thunderbolt
- 高性能な周辺機器への接続を行うための、USB および HDMI と競合するマルチメディア インターフェース。詳しくは、Thunderbolt をご覧ください。
- トスリンク
- S/PDIF で使用される光オーディオ ケーブルです。詳細についてはトスリンクをご覧ください。
- USB
- ユニバーサル シリアル バスの略。詳しくは、USB をご覧ください。
デバイス内相互接続
デバイス内相互接続技術は、特定のデバイスに内蔵のオーディオ コンポーネントを接続するものです。これは、デバイスを分解しない限りエンドユーザーの目には触れません。HAL の実装者はこれらを認識している必要がありますが、エンドユーザーには必要ありません。デバイス内の相互接続について詳しくは、次の記事をご覧ください。
- GPIO
- I²C(コントロール チャンネル用)
- I²S(オーディオ データ用、SLIMbus よりもシンプル)
- McASP
- SLIMbus
- SPI
- AC'97
- Intel HDA
- SoundWire
- TDM
ALSA システム オン チップ(ASoC)では、これらは総称してデジタル オーディオ インターフェース(DAI)と呼ばれます。
オーディオ信号パス
オーディオ信号パスとは、オーディオ データがアプリケーションからトランスデューサへ、またはその逆にたどる信号パスを指します。
- ADC
- アナログ-デジタル変換器。アナログ信号(時間と振幅が連続)をデジタル信号(時間と振幅が離散)に変換するモジュール。ADC は、概念的には一定間隔のサンプリングとホールドおよびそれに続く量子化で構成されますが、必ずしもこのように実装する必要はありません。通常、ADC の前にはローパス フィルタが配置され、目的のサンプリング レートで表現できない高周波成分を除去します。詳しくは、アナログ-デジタル変換器をご覧ください。
- AP
- アプリ プロセッサ。モバイル デバイス上のメインの汎用コンピュータ。
- コーデック
- コーダーデコーダ。ある特定の表現から別の表現へオーディオ信号をエンコード、デコードするモジュール(通常、アナログから PCM、または PCM からアナログ)。厳密に言えば、コーデックとはエンコードとデコードを行うモジュールに対する呼称ですが、このうちの片方だけを指すものとして使用されることもあります。詳しくは、オーディオ コーデックをご覧ください。
- DAC
- デジタル-アナログ変換器。デジタル信号(時間と振幅が離散)をアナログ信号(時間と振幅が連続)に変換するモジュール。通常、デジタル量子化によって発生した高周波成分を除去するローパス フィルタがその後に続きます。詳しくは、デジタル-アナログ変換器をご覧ください。
- DSP
- デジタル シグナル プロセッサ。通常、アプリケーション プロセッサの後(出力用)またはアプリケーション プロセッサの前(入力用)に配置されます。主な用途は、アプリケーション プロセッサの負荷を軽減し、消費電力を抑えた信号処理機能を提供することです。
- PDM
- パルス密度変調。アナログ信号をデジタル信号で表現するために使用される変調の形式で、相対密度 1 または 0 により信号レベルを表します。デジタル-アナログ変換器で一般的に使用される変調形式です。詳しくは、パルス密度変調をご覧ください。
- PWM
- パルス幅変調。アナログ信号をデジタル信号で表現するために使用される変調の形式で、デジタルパルスの相対幅が信号レベルを表します。アナログ-デジタル変換器で一般的に使用される変調形式です。詳しくは、パルス幅変調をご覧ください。
- トランスデューサ
- 現実世界の物理量の変化を電気信号に変換します。オーディオ関連においては物理量とは音圧のことで、トランスデューサはスピーカーやマイクを指します。詳しくは、トランスデューサをご覧ください。
サンプルレート変換
サンプルレート変換とは、あるサンプルレートから別のサンプルレートに変換する処理を指します。
- ダウンサンプリング
- シンク サンプルレートをソース サンプルレートよりも小さくする再サンプリングのこと。
- ナイキスト周波数
- 特定のサンプルレートの 1/2 で離散化された信号で表すことができる最大周波数成分。たとえば、人間の可聴域の上限は約 20 kHz であるため、その範囲の音を表現するには、デジタル オーディオ信号のサンプルレートを最低でも 40 kHz とする必要があります。一般的に使用されるサンプルレートは 44.1 kHz と 48 kHz で、ナイキスト周波数はそれぞれ 22.05 kHz と 24 kHz となります。詳しくは、ナイキスト周波数および可聴域をご覧ください。
- リサンプラー
- サンプリング レート コンバーターと同義。
- リサンプリング
- サンプリング レートを変換する処理。
- サンプリング レート コンバーター
- リサンプリングを行うモジュール。
- シンク
- リサンプラーの出力。
- ソース
- リサンプラーへの入力。
- アップサンプリング
- シンク サンプリング レートをソース サンプリング レートよりも大きくする再サンプリングのこと。
電話
- AEC
- アコースティック エコー キャンセラ。信号からエコーを減らすための機能です。詳しくは、エコーの抑制とキャンセルをご覧ください。
- ANC
- アクティブ ノイズ コントロール。不要なセカンダリ信号と反対の信号をアクティブに生成することで、プライマリ信号の品質を向上させる機能です。詳しくは、アクティブ ノイズ コントロールをご覧ください。
- 電話アプリケーション
- 電話用のユーザー インターフェースを提供するアプリ。
- HCO
- ヒアリング キャリー オーバー。メッセージが SMS の形式で送信され、音声の形式で受信される TTY モードです。
- サイドトーン
- ローカルのマイクからローカルの優先ヘッドセットへの聴覚フィードバック。詳しくは、サイドトーンをご覧ください。
- TDD
- 聴覚障がい者向け通信デバイスは、聴覚障がいまたは言語障がいのある人向けに設計されたテレタイプライター(TTY)です。
- TTY
- テレタイプライター。多くの場合、TDD と同じ意味で使用されます。
- UE
- ユーザー機器。ユーザーのスマートフォン デバイス。
- UMTS
- Universal Mobile Telecommunications System。モバイル ネットワーク システムの一つ。
- VCO
- ボイス キャリー オーバー。メッセージが音声の形式で送信され、SMS の形式で受信される TTY モードです。
Android 固有の用語
Android 固有の用語には、Android 音声フレームワークのみで使用される用語や、Android 関連として使用する場合に特別な意味合いを持つ一般的な用語があります。
- ALSA
- Advanced Linux Sound Architecture の略。他のシステムにも影響を与えた Linux 用のオーディオ フレームワークです。一般的な定義について詳しくは、ALSA をご覧ください。Android では、ALSA はユーザーモード クラスを指すものではなく、カーネル オーディオ フレームワークとドライバを意味します。TinyALSA もご覧ください。
- オーディオ機器
- HAL が実装されたオーディオ I/O エンドポイント。
- AudioEffect、
AudioEffect
- 出力(後処理)効果および入力(前処理)効果のための実装フレームワークおよびクラス。このクラスは
android.media.audiofx.AudioEffect
に定義されています。 - AudioFlinger
- Android サウンド サーバーの実装。AudioFlinger は、mediaserver プロセス内で動作します。一般的な定義については、サウンド サーバーをご覧ください。
- 音声フォーカス
- 複数の独立したアプリ間での音声操作を管理する一連の API。詳細については、オーディオ出力の変更の処理と、
android.media.AudioManager
のフォーカス関連のメソッドと定数をご覧ください。 - AudioMixer
- 複数のトラックを結合し、減衰(音量)や効果を適用する AudioFlinger のモジュール。一般的な定義については、Audio mixing(recorded music)をご覧ください(システム内のソフトウェア モジュールではなく、ハードウェア デバイスまたはソフトウェア アプリケーションとしてミキサーを説明しています)。
- オーディオ ポリシー
- 新しい I/O ストリームの開始、変更後の再ルーティング、ストリームのボリューム管理など、最初にポリシー決定を行う必要のあるすべての操作を行うサービス。
AudioRecord
- マイクなどのオーディオ入力デバイスからデータを受信するためのプライマリ ローレベル クライアント API。通常、このデータは PCM 形式です。このクラスは
android.media.AudioRecord
に定義されています。 - AudioResampler
- サンプルレート変換を行う AudioFlinger のモジュール。
- オーディオ ソース、
AudioSource
- オーディオ入力をキャプチャするための適切なユースケースを示す定数の列挙型。このクラスは
android.media.MediaRecorder.AudioSource
に定義されています。API レベル 21 以降では、オーディオ属性を使用することをおすすめします。 AudioTrack
- スピーカーなどのオーディオ出力デバイスにデータを送信するためのプライマリ ローレベル クライアント クラス。通常、このデータは PCM 形式です。このクラスは
android.media.AudioTrack
に定義されています。 audio_utils
- Android プラットフォームにはほとんど依存しない、PCM 形式変換、WAV ファイル I/O および非ブロッキング FIFO などの機能用のオーディオ ユーティリティ ライブラリ。
- クライアント
- 通常はアプリまたはアプリのクライアント。ただし、AudioFlinger クライアントは、
MediaPlayer
オブジェクトによってデコードされたメディアを再生するといった場合に、mediaserver システム プロセス内で実行されるスレッドであることがあります。 - HAL
- HAL(Hardware Abstraction Layer)は Android の一般的な用語で、オーディオ関連として使われる場合は、(C++ libaudio に置き換わる)C API を備えた AudioFlinger とカーネル デバイス ドライバの間のレイヤを意味します。
- FastCapture
- レイテンシを低減するように構成されている場合に、オーディオ データを低遅延の高速トラックに送信して入力デバイスを動作させる、AudioFlinger 内のスレッド。
- FastMixer
- レイテンシを低減するように構成されている場合に、低遅延の高速トラックからオーディオ データを受信およびミキシングしてプライマリ出力デバイスを動作させる、AudioFlinger 内のスレッド。
- Fast Track
- 遅延は発生しにくいものの、一部のデバイスとルートで機能が限られる
AudioTrack
またはAudioRecord
クライアント。 MediaPlayer
AudioTrack
より高いレベルのクライアント クラス。エンコードされたコンテンツ、またはマルチメディアの音声トラックや動画トラックを含むコンテンツを再生します。このクラスはandroid.media.MediaPlayer
に定義されています。media.log
- カスタムビルドのみで使用できる AudioFlinger デバッグ機能。必要に応じて時間を遡ってダンプ可能なリングバッファへのオーディオ イベントのロギングに使用されます。
- mediaserver
- AudioFlinger などのメディア関連サービスを含む Android システム プロセス。
- NBAIO
- 非ブロッキング オーディオ入出力。AudioFlinger ポートの抽象化のことですが、この用語は、NBAIO API の一部の実装ではブロッキングをサポートしているため、誤解を招く可能性があります。主な NBAIO の実装はパイプの種類に応じて異なります。
- 通常ミキサー
- ほぼ全機能の
AudioTrack
クライアントを提供する、AudioFlinger 内のスレッド。出力デバイスを直接動作させるか、サブミックスをパイプ経由で FastMixer に送ります。 - OpenSL ES
- クロノス グループによるオーディオ API 標準。API レベル 9 以上の Android バージョンは、OpenSL ES 1.0.1 のサブセットに基づくネイティブ オーディオ API に対応しています。
- Pro Audio
- 機能フラグ
android.hardware.audio.pro
の略。この要件は、Android CDD の 5.10 Professional Audio で説明されています。機能android.hardware.audio.pro
の「pro」は、意図されているユーザーではなく、予測可能なリアルタイムのパフォーマンス レベルを指します。 - リアルタイム(名詞)、リアルタイムの(形容詞)
-
リアルタイム コンピューティング システムは、制限時間内に関連するイベントに応答することを保証します。リアルタイム コンピューティングをサポートするデバイスの実装は必要ですが、Pro Audio に記載されいている
android.hardware.audio.pro
機能要件を満たすための前提条件としては十分ではありません。リアルタイムの性能は、オーディオ分野に加えて、ゲーム、グラフィックス、カメラ、動画、センサー処理、仮想現実(VR)、拡張現実(AR)などの分野でも広く使用されています。
- マナーモード
- メディアの再生(音楽、動画、ゲーム)、またはアラームに影響を与えずに電話の着信音と通知をミュートするユーザー設定可能な機能です。
SoundPool
AudioTrack
より高いレベルのクライアント クラス。サンプリングされた音声クリップを再生するもので、UI フィードバックやゲームサウンドなどのトリガーとして利用できます。このクラスはandroid.media.SoundPool
に定義されています。- Stagefright
- メディア再生エンジン。メディアをご覧ください。
- StateQueue
- スレッド間で状態を同期させる AudioFlinger 内のモジュール。NBAIO はデータの受け渡しに使用され、StateQueue は制御情報の受け渡しに使用されます。
- ストラテジー
- 同様の動作を行うストリーム タイプのグループ。オーディオ ポリシー サービスで使用されます。
- ストリーム タイプ
- オーディオ出力のユースケースを表す列挙型。オーディオ ポリシーの実装では、ストリーム タイプおよび他のパラメータを使用して、音量とルーティングを決定します。ストリーム タイプのリストについては、
android.media.AudioManager
をご覧ください。 - ティーシンク
- オーディオのデバッグをご覧ください。
- TinyALSA、
tinyalsa
- TinyALSA は、BSD ライセンスを備えた ALSA カーネルの上の小規模なユーザーモード API です。
tinyalsa
は、TinyALSA ライブラリのパッケージの名前です。このライブラリは HAL の実装に推奨されます。 ToneGenerator
AudioTrack
より高いレベルのクライアント クラス。デュアルトーン マルチ周波数(DTMF)信号を再生します。詳しくは、DTMF およびandroid.media.ToneGenerator
のクラスの定義をご覧ください。- トラック
- 音声ストリーム。
AudioTrack
またはAudioRecord
によって制御されます。 - 音量減衰カーブ
- 特定の出力の汎用ボリューム レベルから特定の減衰係数へのデバイス固有のマッピング。
- ボリューム レベル
- ストリームの任意の相対ボリュームを表す、単位のない整数。
android.media.AudioManager
のボリューム関連の API 要素は、絶対減衰係数ではなくボリューム レベルで動作します。