Pixel / Nexus のセキュリティに関する公開情報 - 2018 年 8 月

2018 年 8 月 6 日公開

Pixel / Nexus のセキュリティに関する公開情報には、サポート対象の Google Pixel および Nexus デバイス(Google デバイス)に影響を与えるセキュリティの脆弱性や機能強化の詳細を掲載しています。Google デバイスでは、セキュリティ パッチレベル 2018-08-05 以降において、この公開情報に掲載されているすべての問題と、2018 年 8 月の Android のセキュリティに関する公開情報に掲載されているすべての問題に対処しています。デバイスのセキュリティ パッチレベルを確認する方法については、Android のバージョンを確認して更新するをご覧ください。

パッチレベル 2018-08-05 へのアップデートは、サポート対象のすべての Google デバイスに送信されます。ご利用のデバイスにこのアップデートを適用することをすべてのユーザーにおすすめします。

注: Google デバイスのファームウェア イメージは、Google デベロッパー サイトで入手できます。

お知らせ

2018 年 8 月の Android のセキュリティに関する公開情報に掲載されているセキュリティの脆弱性に加えて、Google デバイスには、下記のセキュリティの脆弱性に対するパッチも含まれています。パートナーには少なくとも 1 か月前に下記の問題が通知されており、自社のデバイスのアップデートにこれらのパッチを組み込むことができます。

セキュリティ パッチ

脆弱性は、影響を受けるコンポーネントごとに分類しています。問題の内容について説明し、CVE、関連する参照先、脆弱性のタイプ重大度、更新対象の AOSP(Android オープンソース プロジェクト)バージョン(該当する場合)を表にまとめています。問題の対処法として一般公開されている変更内容(AOSP の変更の一覧など)が参照可能な場合は、バグ ID にその情報へのリンクがあります。複数の変更が同じバグに関係する場合は、バグ ID の後に続く番号で、追加の参照先へのリンクを示します。

フレームワーク

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2017-1000100 A-64610131 ID 7.0、7.1.1、7.1.2、8.0、8.1

システム

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2018-9435 A-79591688 ID 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0、8.1
CVE-2018-9461 A-37629504 ID 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0、8.1
CVE-2018-9449 A-79884292 ID 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0、8.1
CVE-2018-9457 A-72872376 ID 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0、8.1
CVE-2018-9441 A-74075873 [2] ID 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0、8.1
CVE-2017-13322 A-67862398 DoS 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0、8.1
CVE-2018-9447 A-79995313 DoS 6.0、6.0.1、8.0、8.1

カーネル コンポーネント

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2018-9462 A-78364203* EoP タッチスクリーン
CVE-2018-9439 A-79377438* EoP ネットワーク スタック
CVE-2018-9463 A-78362414* EoP タッチスクリーン
CVE-2018-1068 A-77902350
アップストリーム カーネル
EoP Netfilter
CVE-2018-9464 A-68993267* EoP Taimen ブートローダー

Qualcomm コンポーネント

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2018-11263 A-79422278*
QC-CR#2209106
EoP WLAN
CVE-2017-8261 A-35139833*
QC-CR#2013631
EoP カメラドライバ
CVE-2018-5910 A-79422277
QC-CR#2175499 [2]
EoP MDSS
CVE-2018-5909 A-79421262
QC-CR#2174716
EoP ローテーター
CVE-2018-5908 A-79422409
QC-CR#2171758 [2]
EoP MDSS
CVE-2018-5905 A-79421261
QC-CR#2169715
EoP Diag ドライバ
CVE-2018-5904 A-79421260
QC-CR#2184702 [2]
EoP 電源ドライバ
CVE-2018-5903 A-79421737
QC-CR#2185477
EoP qcacld 3.0
CVE-2017-18306 A-73889358*
QC-CR#2216399
ID v4l2
CVE-2017-18307 A-73888283*
QC-CR#2026045
ID qcacld-3.0
CVE-2017-9711 A-36367253*
QC-CR#2046006
EoP IPA
CVE-2018-3587 A-65542521*
QC-CR#2120605
EoP qcacld-2.0

更新: フレームワーク

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2017-13295 A-62537081 [2] DoS 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0、8.1

更新: システム

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2017-13242 A-62672248 ID 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2、8.0、8.1

更新: Qualcomm コンポーネント

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2017-15817 A-68992394
QC-CR#2076603 [2]
QC-CR#2084599
QC-CR#2096512
RCE 重大 WLAN

一般的な質問と回答

上記の公開情報に対する一般的な質問についての回答は以下のとおりです。

1. 上記の問題に対処するようにデバイスが更新されているかどうかを確かめるには、どうすればよいですか?

セキュリティ パッチレベル 2018-08-05 以降では、セキュリティ パッチレベル 2018-08-05、およびそれ以前のすべてのパッチレベルに関連するすべての問題に対処しています。デバイスのセキュリティ パッチレベルを確認する方法については、Google Pixel および Nexus のアップデート スケジュールに記載されている手順をご覧ください。

2. 「タイプ」列の項目はどういう意味ですか?

脆弱性の詳細の表で「タイプ」列に記載した項目は、セキュリティの脆弱性の分類を示しています。

略語 定義
RCE リモートコード実行
EoP 権限昇格
ID 情報開示
DoS サービス拒否
なし 該当する分類なし

3. 「参照」列の項目はどういう意味ですか?

脆弱性の詳細の表で「参照」列に記載した項目には、その参照番号が属する組織を示す接頭辞が含まれる場合があります。

接頭辞 参照
A- Android バグ ID
QC- Qualcomm の参照番号
M- MediaTek の参照番号
N- NVIDIA の参照番号
B- Broadcom の参照番号

4. 「参照」列の Android バグ ID の横にある「*」はどういう意味ですか?

公開されていない問題には、「参照」列の Android バグ ID の横に「*」を付けています。この問題のアップデートは、Google デベロッパー サイトから入手できる Google Pixel / Nexus デバイス用最新バイナリ ドライバに通常含まれています。

5. セキュリティの脆弱性が、この公開情報と「Android のセキュリティに関する公開情報」に分けられているのはなぜですか?

Android デバイスの最新のセキュリティ パッチレベルを宣言するためには、Android のセキュリティに関する公開情報に掲載されているセキュリティの脆弱性への対処が必要となります。それ以外の、この公開情報などに掲載されているセキュリティの脆弱性への対処は必須ではありません。

バージョン

バージョン 日付 メモ
1.0 2018 年 8 月 6 日 情報公開