Sensor Fusion Box の詳細

このページでは、Sensor Fusion Box の購入と組み立ての方法について説明します。Sensor Fusion Box は、CameraITS sensor_fusion テストと multi-camera 同期テストで使用されます。これにより、Android デバイスのセンサー(特にカメラ イメージ センサーとジャイロスコープ)のタイムスタンプ精度を測定する一貫したテスト環境が提供されます。Sensor Fusion Box は、CAD 図面からレーザーカットされたプラスチック製の箱型部品とサーボ制御ボックスで構成されています。

Sensor Fusion Box は、購入することも、自分で製作することもできます。

Sensor Fusion Box の購入

次の認定ベンダーから Sensor Fusion Box を購入することをおすすめします。

  • Byte Bridge Inc.
    1502 Crocker Ave. Hayward, CA 94544-7037 USA
    www.bytebt.com
    androidpartner@bytebt.com
    +1-510-373-8899

  • MYWAY design
    4F., No. 163, Fu-Ying Road, XinZhuang District, New Taipei City 242, Taiwan
    twmyway.com
    sales@myway.tw
    +886-2-29089060

Sensor Fusion Box の製作

このセクションでは、レーザーカットされたアクリロニトリル ブタジエン スチレン(ABS)製の部品(図 1)から Sensor Fusion Box を組み立てる手順を説明します。

Sensor Fusion Box の部品の CAD 図面
図 1. Sensor Fusion Box の部品の機械製図

必要な工具

始める前に、Sensor Fusion Box の技術図面(Sensor Fusion Box の ZIP ファイルに含まれています)をダウンロードし、以下の工具を用意します。

  • プラス ドライバー
  • JIS ねじ用ドライバー
  • 六角レンチ
  • 電動ドリルセット
  • カッターナイフ
  • テープ

ステップ 1: ビニールのステッカーを貼り付ける

レーザー カッターで ABS 部品を作成したら、テストボックス内部の色彩を適切に管理するために、ビニールのステッカーをプラスチックの箱に貼り付けます。

  1. 図 2 のように、ABS の滑らかな面にビニールを貼り付けます。ビニールを貼り付ける方法については、wikiHow を参考にしてください。

  2. 必要な穴をビニールにカッターナイフで開けます。

    ABS 部品
    図 2. 滑らかな面(箱の内側)にビニールを貼り付けた ABS 部品

  3. アクリル製の接着剤を使って、丸い ABS 部品を底部パネルの四隅に接着します。

    底部パネル
    図 3. 丸い ABS 部品を四隅に接着した底部パネル

ステップ 2: スマートフォン マウントを準備し、サーボマウントを取り付ける

次のようにして、スマートフォン マウントを準備してサーボに取り付けます。

  1. 1/4 インチ - 20 のドリルビットを使ってスマートフォン固定具にねじ穴を 20 個切ります。

    スマートフォン固定具の穴
    図 4. ねじ穴を切ったスマートフォン固定具

  2. ABS の切り出し、ナイロンのつまみねじ、ナイロンのナット(必要に応じてねじの高さを調整するため)、C1 スプラインの Actobotics デュアルサーボ アーム、4-40 ねじ、圧縮ばねがあることを確認します。

    スマートフォン マウントの部品
    図 5. スマートフォン マウントの部品

  3. 4-40 ねじでスマートフォン マウントの背面にサーボアームを固定します。同じねじと 4-40 のキャップナットで、スマートフォン マウント前面にスマートフォン仕切りの ABS の切り出しを固定します。

    サーボシャフト
    図 6. 前面からねじ止めされた固定具背面のシャフト

    ねじとキャップナット
    図 7. 4-40、長さ 3/4 インチのねじと 4-40 キャップナット

    スマートフォン マウント、サーボアーム
    図 8. スマートフォン マウントの背面(左)と前面(右)

ステップ 3: スマートフォン クランプを取り付ける

次のようにして、スマートフォン クランプを取り付けます。

  1. ABS の切り出しのクランプの形状に従って、ネオプレン シートをカットします。ただし、図 9 のように両端から 1 インチ(25 mm)は残します。ネオプレン シートをカットしたら、図 8 のように ABS の切り出しのクランプに部品を取り付けます。

    クランプとネオプレン シート
    図 9. ネオプレン シートを貼った ABS のクランプ

  2. ナイロンつまみねじと圧縮ばねをクランプに取り付けます。必要に応じて、ナイロンナットを追加してねじ長を短くします。

    ねじ、シート、ナットを取り付けたクランプ
    図 10. ネオプレン シート、つまみねじ、ナイロンナット、圧縮ばねを取り付けたクランプ

  3. 図 11 のように、スマートフォン固定具のねじ穴にスマートフォン クランプのつまみねじを締め付けます。スマートフォン マウントの位置は、スマートフォンのサイズに応じて調整できます。

    スマートフォン固定具の CAD 図面
    図 11. スマートフォン固定具の機械製図

    組み立て済みのスマートフォン固定具
    図 12. 組み立て済みのスマートフォン固定具

ステップ 4: 引き戸用レールを組み立てる

  1. 箱の上部と底部の引き戸用レールを前面に固定します。図 13 は、あらかじめ切っておいたねじ穴に差し込んだ 6-32 ねじを示しています。代わりに、タッピングねじを使用することもできます。

    固定されたレール
    図 13. 箱の上部と底部に固定された引き戸用レール

ステップ 5: 照明を取り付ける

次のようにして、ライト ブラケットとディフューザーを取り付けます。

  1. 2 つのハンドル部品を重ねて、6-32 ねじで固定します(または、タッピングねじを使用します)。

    ハンドル部品と組み立て
    図 14. Sensor Fusion Box のハンドル部品と組み立て

  2. 4 組の 4-40 ねじ、ナット、袋ナットを用意して、照明キットに付属のマウント ブラケットを箱の壁面に固定します。

    内壁のねじとブラケット
    図 15. 箱の内壁の 4-40 ねじとライト ブラケット

    ボルトを付けた外装
    図 16. 箱の外面からねじに取り付けられたナットと袋ナット

  3. ライト ストリップを巻くのに適切なサイズにライト ディフューザーを切断します(ライトにディフューザーが付属している場合には必要ありません)。

    ライト ストリップとディフューザー
    図 17. ライト ストリップとライト ディフューザー

  4. ライト ディフューザーをストリップのまわりに巻いて、テープを使って背面で固定します。

    背面からテープで固定したストリップとディフューザー
    図 18. 背面からテープで固定されたライト ストリップとライト ディフューザー

  5. ライトをブラケットにはめ込みます(きつい場合があります)。

    内壁のライト
    図 19. ブラケットに取り付けた後のライト

ステップ 6: スマートフォン固定具をサーボプレートに取り付ける

次のようにして、スマートフォン固定具をサーボプレートに取り付けます。

  1. 4 本の 6-32 ねじとサーボプレートを用意して、壁にサーボを固定します。 サーボを内壁に固定し、外壁のサーボプレートに内側からねじを差し込みます。

    サーボとサーボプレート
    図 20. 6-32 ねじで固定したサーボとサーボプレート

  2. ナイロックを使ってスマートフォン固定具をサーボに固定します。シャフトの中心をサーボの回転中心に押し込みます。

    サーボ上のスマートフォン固定具
    図 21. サーボギア

  3. サーボに付属のサーボねじを使用し、サーボアームを貫通させてサーボギアにスマートフォン固定具をねじ止めします。

    サーボ上のスマートフォン固定具とねじ
    図 22. サーボアーム

ステップ 7: 最終組み立て

次のようにして、Sensor Fusion Box の組み立てを完了させます。

  1. Android 12 以降、センサー フュージョン テスト装置には、6 チャンネルの Arduino コントローラが付属しています(Android 11 以前の場合、センサー フュージョン装置には Canakit コントローラが付属しています。Android 11 以降を搭載したデバイスは、どちらのコントローラとも互換性があります)。サーボ拡張機能をサーボ コントローラの任意のチャンネルに接続します。GND は黒いワイヤー、VCC は赤いワイヤー、SIG は黄色いワイヤーに対応しています。

    6 チャンネル Arduino コントローラ
    図 23. 6 チャンネル Arduino コントローラ

    6 チャンネル Arduino コントローラ(5 V 電源アダプター差し込み口付き)
    図 24. 6 チャンネル Arduino コントローラ(5 V 電源アダプター差し込み口付き)

  2. 箱をテープで貼り合わせ、部品をねじで組み合わせます。一部の部品にはあらかじめ穴を開けておく必要があります。

    テープで貼り合わせられた箱
    図 25. テープで固定されたセンサー フュージョン テスト装置

  3. A3 サイズの用紙に checkerboard.pdf ファイル(コードベースの test/sensor_fusion ディレクトリにあります)を印刷し(用紙の幅にチェッカーボードのパターンが収まります)、スマートフォン固定具の反対側の壁にテープで貼り付けます。

    以下のように、固定具に置いたとき、チェッカーボードの中心にある赤い点が、カメラにまっすぐ向いていることを確認します。

    チェッカーボード
    図 26. 印刷され、スマートフォン固定具の反対側の壁にテープで貼られたチェッカーボード