Android 7.0 で強化されたセキュリティ機能

Android のすべてのリリースで、ユーザーを保護するためにさまざまなセキュリティ機能が強化されています。Android 7.0 では、次のようなセキュリティ機能が強化されました。

  • ファイルベースの暗号化。ストレージ領域全体を 1 単位として暗号化するのではなく、ファイルレベルで暗号化することで、デバイス上の個々のユーザーとプロファイル(個人用や仕事用など)を適切に切り離して保護できます。
  • ダイレクト ブート。ファイルベースの暗号化によって有効化されるダイレクト ブートでは、ロック解除されていなくてもデバイスの電源が入っていれば、アラームやユーザー補助機能などの特定のアプリを実行できます。
  • 確認付きブート。不正侵入されたデバイスが起動されないように、確認付きブートが厳格に適用されるようになりました。エラー修正がサポートされ、悪意のないデータの破損に対する信頼性が向上しています。
  • SELinux。SELinux の設定が更新され、アプリ サンドボックスをロックして攻撃対象領域を減らす seccomp の適用範囲が拡大されました。
  • ライブラリのロード順序のランダム化と ASLR の改善。ランダム性を上げることで、コード再利用攻撃の精度が低下します。
  • カーネルの強化。カーネルメモリの一部を読み取り専用にしてユーザー空間アドレスへのカーネル アクセスを制限し、既存の攻撃対象領域をさらに減らすことで、新しいカーネルのメモリ保護を強化しました。
  • APK 署名スキーム v2。検証速度を改善して整合性に関する保証を強化するファイル全体の署名スキームが導入されました。
  • 信頼できる CA ストア。アプリが安全なネットワーク トラフィックへのアクセスを制御しやすくするために、ユーザーがインストールした認証局とデバイス管理 API 経由でインストールされた認証局は、API レベル 24 以降をターゲットとするアプリではデフォルトで信頼されなくなりました。また、すべての新しい Android デバイスに、信頼できる同一の CA ストアが付属している必要があります。
  • ネットワーク セキュリティ構成。宣言型構成ファイルを使用して、ネットワーク セキュリティと TLS を構成します。