要件

Android ソースをダウンロードしてビルドする前に、システムが下記の要件を満たしているかご確認ください。そのうえで、オペレーティング システムのインストール手順について、ビルド環境を構築するをご覧ください。

ハードウェア要件

開発ワークステーションは、以下のハードウェア要件を満たす必要があります。

  • master ブランチを含め、Android 2.3.x(Gingerbread)以降のバージョンの場合、64 ビット環境が必要です。それよりも古いバージョンの場合は、32 ビットシステム上でコンパイルできます。
  • コードのチェックアウト用に 250 GB 以上の空きディスク容量が必要です。また、ビルド用に追加で 150 GB の空き容量が必要です。複数のビルドを行う場合は、さらに追加の空き容量が必要になります。
  • 16 GB 以上の使用可能な RAM が必要です(64 GB を推奨)。

2021 年 6 月現在、Google 内部では 64 GB の RAM を搭載した 72 コアのマシンを使用しています。この構成でフルビルドにかかる時間は約 40 分です(増分ビルドの場合は、変更されたファイル数にもよりますが、ほぼ数分で完了します)。一方、RAM 容量が同じ 6 コアマシンでは、この作業に 3 時間かかります。

ソフトウェア要件

AOSP master ブランチは、伝統的に Ubuntu Long Term Support(LTS)リリース上で開発とテストが行われています。ただし、他のディストリビューションを使用することも可能です。追加の必須パッケージや、それをインストールするコマンドについては、ビルド環境を構築するをご覧ください。

ワークステーションには、下記にリスト表示しているソフトウェアが必要です。この要件は、AOSP master ブランチに適用されます。Android のバージョンが 8.0(Oreo または O)~5.0(Lollipop または L)の場合、付属の Dockerfile を使用することをおすすめします。すべての必須パッケージを簡単にインストールすることができます。手動で行う方法については、旧バージョンをサポートするをご覧ください。

OS

AOSP master ブランチ用の開発を行う場合は、Ubuntu 18.04(Bionic Beaver)を使用します。

JDK

AOSP の Android master ブランチには、ビルド済みバージョンの OpenJDK が付属しているため、追加のインストールは必要ありません。

古いバージョンの Android では、JDK を個別にインストールする必要があります。Ubuntu では、OpenJDK を使用します。

キーパッケージ

AOSP master ブランチにはビルド済みバージョンの Make が付属しているため、追加のインストールは必要ありません。同様に Git も、ビルド環境を構築するプロセスの一環としてインストールされます。

システムに Python 3 がインストールされていることを確認します。

デバイス バイナリ

下記のリンクから、プレビューや、ファクトリー イメージ、ドライバ、無線(OTA)アップデート、その他の blob をダウンロードできます。詳細については、プロプライエタリ バイナリを取得するをご覧ください。

ビルド ツールチェーン

Android 8.0 以降の場合、Android プラットフォームのビルド用にサポートされているのは Clang / LLVM だけに限られます。質問がある場合やサポートが必要な場合は、android-llvm グループにご参加ください。NDK やコンパイラに関する問題については、NDK GitHub にご報告ください。

Native Development Kit(NDK)とレガシー カーネルの場合、AOSP master ブランチの prebuilts/ に含まれている GCC 4.9 も使用できます。