Android のセキュリティに関する公開情報 - 2017 年 6 月

2017 年 6 月 5 日公開 | 2017 年 8 月 17 日更新

Android のセキュリティに関する公開情報には、Android 搭載端末に影響を及ぼすセキュリティの脆弱性の詳細を掲載しています。2017 年 6 月 5 日以降のセキュリティ パッチレベルでは、下記のすべての問題に対処しています。端末のセキュリティ パッチレベルを確認する方法については、Pixel と Nexus のアップデート スケジュールをご覧ください。

パートナーには、この公開情報に記載の問題について 1 か月前までに通知済みです。Android オープンソース プロジェクト(AOSP)のレポジトリに、下記の問題に対するソースコードのパッチをリリースします。また、この公開情報では、これらのパッチへのリンクに加え、AOSP 以外のパッチへのリンクも掲載しています。

下記の問題のうち最も重大度の高いものは、メディア フレームワークに重大なセキュリティの脆弱性があるため、離れた場所にいる攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、メディア ファイルやデータの処理中にメモリ破壊を引き起こすおそれがあることです。重大度の評価は、攻撃対象の端末でその脆弱性が悪用された場合の影響に基づくもので、プラットフォームやサービスでのリスク軽減策が開発目的または不正な回避により無効となっていることを前提としています。

この新たに報告された問題によって実際のユーザー端末が不正使用された報告はありません。Android セキュリティ プラットフォームの保護Google Play プロテクトについて詳しくは、Android と Google Play プロテクトのリスク軽減策をご覧ください。こうした保護により、Android プラットフォームのセキュリティが改善されます。

ご利用の端末にこのアップデートを適用することをすべてのユーザーにおすすめします。

注: 最新の無線(OTA)アップデートと Google デバイスのファームウェア イメージについての情報は、Google デバイスのアップデートに記載しています。

お知らせ

  • 毎月のセキュリティに関する公開情報を読みやすく変更しました。今回の変更の一環として、影響を受けるコンポーネントごとに脆弱性の情報を分類し、それぞれのセキュリティ パッチレベル内にコンポーネント名の順に記載しています。また、Google 端末ごとの情報は専用のセクションに掲載しています。
  • この公開情報では、2 つのセキュリティ パッチレベル文字列を定義しています。これは、すべての Android デバイスに共通する一部の脆弱性を、Android パートナーが迅速かつ柔軟に修正できるようにするためです。詳しくは、一般的な質問と回答をご覧ください。
    • 2017-06-01: 部分的に対処したセキュリティ パッチレベル文字列。このセキュリティ パッチレベル文字列は、2017-06-01(およびそれ以前のすべてのセキュリティ パッチレベル文字列)に関連するすべての問題に対処していることを示します。
    • 2017-06-05: 完全に対処したセキュリティ パッチレベル文字列。このセキュリティ パッチレベル文字列は、2017-06-01 と 2017-06-05(およびそれ以前のすべてのセキュリティ パッチレベル文字列)に関連するすべての問題に対処していることを示します。

Android と Google Play プロテクトのリスク軽減策

ここでは、Android セキュリティ プラットフォームの保護と Google Play プロテクトのようなサービスの保護によるリスクの軽減について概説します。こうした機能は、Android でセキュリティの脆弱性が悪用される可能性を減らします。

  • Android プラットフォームの最新版での機能強化により、Android 上の多くの問題の悪用が困難になります。Google では、すべてのユーザーに対し、できる限り最新バージョンの Android に更新することをおすすめしています。
  • Android セキュリティ チームは、Google Play プロテクトによって脆弱性の悪用を積極的に監視しており、有害な可能性があるアプリについてユーザーに警告しています。Google Play プロテクトは、Google モバイル サービスを搭載したデバイスではデフォルトで有効になっており、Google Play 以外からアプリをインストールするユーザーにとっては特に重要です。

セキュリティ パッチレベル 2017-06-01 の脆弱性の詳細

パッチレベル 2017-06-01 に該当するセキュリティ脆弱性の各項目について、下記に詳細を説明します。脆弱性は、影響を受けるコンポーネントごとに分類しています。問題の内容について説明し、CVE、関連する参照先、脆弱性のタイプ重大度、更新対象の AOSP バージョン(該当する場合)を表にまとめています。該当する場合は、バグ ID の欄に、その問題に対処した一般公開されている変更(AOSP の変更の一覧など)へのリンクがあります。複数の変更が同じバグに関係する場合は、バグ ID の後に記載した番号に、追加の参照先へのリンクを設定しています。

Bluetooth

Bluetooth の最も重大な脆弱性により、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2017-0645 A-35385327 EoP 6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2
CVE-2017-0646 A-33899337 ID 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2

ライブラリ

ライブラリの最も重大な脆弱性により、離れた場所にいる攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、権限のないプロセス内で任意のコードを実行するおそれがあります。

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2015-8871 A-35443562* RCE 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1
CVE-2016-8332 A-37761553* RCE 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1
CVE-2016-5131 A-36554209 RCE 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2
CVE-2016-4658 A-36554207 RCE 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2
CVE-2017-0663 A-37104170 RCE 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2
CVE-2017-7376 A-36555370 RCE 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2
CVE-2017-5056 A-36809819 RCE 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2
CVE-2017-7375 A-36556310 RCE 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2
CVE-2017-0647 A-36392138 ID 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2
CVE-2016-1839 A-36553781 DoS 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2

メディア フレームワーク

メディア フレームワークの最も重大な脆弱性により、離れた場所にいる攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、メディア ファイルやデータの処理中にメモリ破壊を引き起こすおそれがあります。

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2017-0637 A-34064500 RCE 重大 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2
CVE-2017-0391 A-32322258 DoS 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2
CVE-2017-0640 A-33129467* DoS 6.0、6.0.1、7.0、7.1.1
CVE-2017-0641 A-34360591 DoS 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2
CVE-2017-0642 A-34819017 DoS 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2
CVE-2017-0643 A-35645051* DoS 5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1
CVE-2017-0644 A-35472997* DoS 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1

システム UI

システム UI の最も重大な脆弱性により、攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、権限のないプロセス内で任意のコードを実行するおそれがあります。

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2017-0638 A-36368305 RCE 7.1.1、7.1.2

セキュリティ パッチレベル 2017-06-05 の脆弱性の詳細

以下に、パッチレベル 2017-06-05 に該当するセキュリティ脆弱性の各項目の詳細を示します。影響を受けるコンポーネントごとに脆弱性を分類し、CVE、関連する参照先、脆弱性のタイプ重大度、コンポーネント(該当する場合)、更新対象の AOSP バージョン(該当する場合)などの詳細を記載しています。問題の対処法として一般公開されている変更内容(AOSP の変更の一覧など)が参照可能な場合は、バグ ID にその情報へのリンクがあります。複数の変更が同じバグに関係する場合は、バグ ID の後に記載した番号に、追加の参照へのリンクを設定しています。

カーネル コンポーネント

カーネル コンポーネントの最も重大な脆弱性により、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2017-0648 A-36101220* EoP FIQ デバッガ
CVE-2017-0651 A-35644815* ID ION サブシステム

ライブラリ

ライブラリの最も重大な脆弱性により、離れた場所にいる攻撃者が特別に細工したファイルを使用して、機密情報にアクセスできるおそれがあります。

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2015-7995 A-36810065* ID 4.4.4

MediaTek コンポーネント

MediaTek コンポーネントの最も重大な脆弱性により、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2017-0636 A-35310230*
M-ALPS03162263
EoP コマンドキュー ドライバ
CVE-2017-0649 A-34468195*
M-ALPS03162283
EoP サウンド ドライバ

NVIDIA コンポーネント

NVIDIA コンポーネントの最も重大な脆弱性により、悪意のあるローカルアプリによってカーネル内で任意のコードが実行されるおそれがあります。

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2017-6247 A-34386301*
N-CVE-2017-6247
EoP サウンド ドライバ
CVE-2017-6248 A-34372667*
N-CVE-2017-6248
EoP サウンド ドライバ
CVE-2017-6249 A-34373711*
N-CVE-2017-6249
EoP サウンド ドライバ

Qualcomm コンポーネント

Qualcomm コンポーネントの最も重大な脆弱性により、近くにいる攻撃者がカーネル内で任意のコードを実行するおそれがあります。

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2017-7371 A-36250786
QC-CR#1101054
RCE 重大 Bluetooth ドライバ
CVE-2017-7365 A-32449913
QC-CR#1017009
EoP ブートローダー
CVE-2017-7366 A-36252171
QC-CR#1036161 [2]
EoP GPU ドライバ
CVE-2017-7367 A-34514708
QC-CR#1008421
DoS ブートローダー
CVE-2016-5861 A-36251375
QC-CR#1103510
EoP ビデオドライバ
CVE-2016-5864 A-36251231
QC-CR#1105441
EoP サウンド ドライバ
CVE-2017-6421 A-36251986
QC-CR#1110563
EoP MStar タッチスクリーン ドライバ
CVE-2017-7364 A-36252179
QC-CR#1113926
EoP ビデオドライバ
CVE-2017-7368 A-33452365
QC-CR#1103085
EoP サウンド ドライバ
CVE-2017-7369 A-33751424
QC-CR#2009216 [2]
EoP サウンド ドライバ
CVE-2017-7370 A-34328139
QC-CR#2006159
EoP ビデオドライバ
CVE-2017-7372 A-36251497
QC-CR#1110068
EoP ビデオドライバ
CVE-2017-7373 A-36251984
QC-CR#1090244
EoP ビデオドライバ
CVE-2017-8233 A-34621613
QC-CR#2004036
EoP カメラドライバ
CVE-2017-8234 A-36252121
QC-CR#832920
EoP カメラドライバ
CVE-2017-8235 A-36252376
QC-CR#1083323
EoP カメラドライバ
CVE-2017-8236 A-35047217
QC-CR#2009606
EoP IPA ドライバ
CVE-2017-8237 A-36252377
QC-CR#1110522
EoP ネットワーク ドライバ
CVE-2017-8242 A-34327981
QC-CR#2009231
EoP Secure Execution Environment Communicator ドライバ
CVE-2017-8239 A-36251230
QC-CR#1091603
ID カメラドライバ
CVE-2017-8240 A-36251985
QC-CR#856379
ID ピン コントローラ ドライバ
CVE-2017-8241 A-34203184
QC-CR#1069175
ID Wi-Fi ドライバ

Synaptics コンポーネント

Synaptics コンポーネントの最も重大な脆弱性により、悪意のあるローカルアプリが権限レベルの範囲外のデータにアクセスするおそれがあります。

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2017-0650 A-35472278* EoP タッチスクリーン ドライバ

Qualcomm クローズドソース コンポーネント

Qualcomm コンポーネントに影響する脆弱性は次のとおりです。詳細については、2014~2016 年の Qualcomm AMSS のセキュリティに関する公開情報をご覧ください。これらは Android のセキュリティ パッチレベルとの関連付けのため、今回の「Android のセキュリティに関する公開情報」に追記されています。ここに記載されている脆弱性の修正は、Qualcomm から直接入手できます。

CVE 参照 タイプ 重大度 コンポーネント
CVE-2014-9960 A-37280308* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2014-9961 A-37279724* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2014-9953 A-36714770* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2014-9967 A-37281466* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9026 A-37277231* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9027 A-37279124* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9008 A-36384689* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9009 A-36393600* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9010 A-36393101* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9011 A-36714882* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9024 A-37265657* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9012 A-36384691* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9013 A-36393251* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9014 A-36393750* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9015 A-36714120* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9029 A-37276981* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2016-10338 A-37277738* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2016-10336 A-37278436* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2016-10333 A-37280574* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2016-10341 A-37281667* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2016-10335 A-37282802* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2016-10340 A-37280614* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2016-10334 A-37280664* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2016-10339 A-37280575* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2016-10298 A-36393252* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2016-10299 A-32577244* N/A 重大 クローズドソース コンポーネント
CVE-2014-9954 A-36388559* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2014-9955 A-36384686* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2014-9956 A-36389611* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2014-9957 A-36387564* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2014-9958 A-36384774* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2014-9962 A-37275888* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2014-9963 A-37276741* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2014-9959 A-36383694* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2014-9964 A-37280321* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2014-9965 A-37278233* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2014-9966 A-37282854* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9023 A-37276138* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9020 A-37276742* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9021 A-37276743* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9025 A-37276744* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9022 A-37280226* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9028 A-37277982* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9031 A-37275889* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9032 A-37279125* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9033 A-37276139* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2015-9030 A-37282907* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2016-10332 A-37282801* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2016-10337 A-37280665* N/A クローズドソース コンポーネント
CVE-2016-10342 A-37281763* N/A クローズドソース コンポーネント

Google デバイスのアップデート

Google デバイスの最新の無線(OTA)アップデートとファームウェア イメージのセキュリティ パッチレベルについて、次の表に示します。Google デバイスのファームウェア イメージは、Google デベロッパー サイトで入手できます。

Google デバイス セキュリティ パッチレベル
Pixel、Pixel XL 2017-06-05
Nexus 5X 2017-06-05
Nexus 6 2017-06-05
Nexus 6P 2017-06-05
Nexus 9 2017-06-05
Nexus Player 2017-06-05
Pixel C 2017-06-05

Google 端末のアップデートには、下記のセキュリティの脆弱性に対するパッチも含まれています(該当する場合)。

CVE 参照 タイプ 重大度 更新対象の AOSP バージョン
CVE-2017-0639 A-35310991 ID 4.4.4、5.0.2、5.1.1、6.0、6.0.1、7.0、7.1.1、7.1.2

謝辞

調査にご協力くださった下記の皆様方に感謝いたします(敬称略)。

CVE 研究者
CVE-2017-0643、CVE-2017-0641 Trend Micro の Ecular Xu(徐健)
CVE-2017-0645、CVE-2017-0639 MS509Team の En He(@heeeeen4x)、Bo Liu
CVE-2017-0649 Qihoo 360 Technology Co. Ltd. IceSword Lab の Gengjia Chen(@chengjia4574)、pjf
CVE-2017-0646 Tencent PC Manager の Godzheng(郑文选 @VirtualSeekers
CVE-2017-0636 Shellphish Grill Team の Jake Corina(@JakeCorina
CVE-2017-8233 Qihoo 360 IceSword Lab の Jianqiang Zhao(@jianqiangzhao)、pjf
CVE-2017-7368 C0RE Team の Lubo Zhang(zlbzlb815@163.com)、Yuan-Tsung Lo(computernik@gmail.com)、Xuxian Jiang
CVE-2017-8242 Tesla Product Security Team の Nathan Crandall(@natecray
CVE-2017-0650 ベン=グリオン大学サイバー研究室の Omer Shwartz、Amir Cohen、Asaf Shabtai 博士、Yossi Oren 博士
CVE-2017-0648 HCL Technologies Aleph Research の Roee Hay(@roeehay
CVE-2017-7369、CVE-2017-6249、CVE-2017-6247、CVE-2017-6248 TrendMicro の sevenshen(@lingtongshen
CVE-2017-0642、CVE-2017-0637、CVE-2017-0638 Vasily Vasiliev
CVE-2017-0640 Trend Micro Mobile Threat Response Team の V.E.O(@VYSEa
CVE-2017-8236 Tencent Security Platform Department の Xiling Gong
CVE-2017-0647 Qihoo 360 Qex Team の Yangkang(@dnpushme)、Liyadong
CVE-2017-7370 Qihoo 360 Technology Co. Ltd IceSword Lab の Yonggang Guo(@guoygang
CVE-2017-0651 C0RE Team の Yuan-Tsung Lo(computernik@gmail.com)、Xuxian Jiang
CVE-2017-8241 Google の Zubin Mithra

一般的な質問と回答

上記の公開情報に対する一般的な質問とその回答は以下のとおりです。

1. 上記の問題に対処するようにデバイスが更新されているかどうかを確かめるには、どうすればよいですか?

デバイスのセキュリティ パッチレベルを確認する方法については、Pixel と Nexus のアップデート スケジュールに関するページに記載されている手順をご覧ください。

  • セキュリティ パッチレベル 2017-06-01 以降では、セキュリティ パッチレベル 2017-06-01 に関連するすべての問題に対処しています。
  • セキュリティ パッチレベル 2017-06-05 以降では、セキュリティ パッチレベル 2017-06-05、およびそれ以前のすべてのパッチレベルに関連するすべての問題に対処しています。

このアップデートを組み込んだ端末メーカーは、パッチレベル文字列を以下に設定する必要があります。

  • [ro.build.version.security_patch]:[2017-06-01]
  • [ro.build.version.security_patch]:[2017-06-05]

2. この公開情報に 2 つのセキュリティ パッチレベルがあるのはなぜですか?

この公開情報では、2 つのセキュリティ パッチレベルを掲載しています。これは、すべての Android デバイスにまたがる同様の脆弱性をひとまとめにして、Android パートナーが迅速かつ柔軟に修正できるようにするためです。Android パートナーには、この公開情報に掲載されている問題をすべて修正し、最新のセキュリティ パッチレベルを使用することが推奨されています。

  • 2017 年 6 月 1 日のセキュリティ パッチレベルを使用する端末には、そのセキュリティ パッチレベルに関連するすべての問題と、それ以前のセキュリティに関する公開情報で報告されたすべての問題の修正を組み込む必要があります。
  • 2017 年 6 月 5 日以降のセキュリティ パッチレベルを使用する端末には、今回(およびそれ以前)のセキュリティに関する公開情報に掲載された、該当するすべてのパッチを組み込む必要があります。

パートナーには、対処するすべての問題の修正を 1 つのアップデートにまとめて提供することが推奨されています。

3. 「タイプ」列の項目はどういう意味ですか?

脆弱性の詳細の表で「タイプ」列に記載した項目は、セキュリティの脆弱性の分類を示しています。

略語 定義
RCE リモートコード実行
EoP 権限昇格
ID 情報開示
DoS サービス拒否
なし 該当する分類なし

4. 「参照」列の項目はどういう意味ですか?

脆弱性の詳細の表で「参照」列に記載されている内容には、参照の値が属している組織を示した接頭辞が含まれている場合があります。

接頭辞 参照
A- Android バグ ID
QC- Qualcomm の参照番号
M- MediaTek の参照番号
N- NVIDIA の参照番号
B- Broadcom の参照番号

5. 「参照」列の Android バグ ID の横にある「*」の意味を教えてください。

公開されていない問題には、「参照」列の Android バグ ID の横に「*」を付けています。この問題のアップデートは通常、Google デベロッパー サイトから入手できる最新の Nexus デバイス用バイナリ ドライバに含まれています。

バージョン

バージョン 日付 メモ
1.0 2017 年 6 月 5 日 情報公開
1.1 2017 年 6 月 7 日 公開情報を改訂し AOSP リンクを追加
1.2 2017 年 7 月 11 日 公開情報を改訂し CVE-2017-6249 を追加
1.3 2017 年 8 月 17 日 公開情報を改訂し参照番号を更新